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若年性 糖尿病

堀京子の糖尿病110番〜サラサラ・ブラッド〜
若年性 糖尿病

「若年性糖尿病」は、ある時期まで1型糖尿病と同じものと定義さていましたが、現在ではそのような定義は用いられていないようです。

もともと、若年性糖尿病とは幼少期に発症することが多いと思われていた『インスリン分泌機能が著しく低下するか、もしくは枯渇してしまう糖尿病(インスリン依存性糖尿病)』のことを指していたのですが、近年の研究により実際は若年でなくても発症する例が多く見られたため、若年性糖尿病という言葉はあまり使われなくなりました。

若年性糖尿病という言葉に代わって出てきたのが『若年型糖尿病』という言葉で、若い時期(30歳未満)に発症した1型糖尿病(インスリン依存性糖尿病)をこう呼ぶことがあるようです。

つまり、若年性糖尿病という言葉は実態を正確に表していないため(1型糖尿病は若いから起こるという病気ではないため)使われなくなったということで、実際の意味(症状)は1型糖尿病とほぼ変わりません。

したがって若年性糖尿病の原因も1型糖尿病と変わらず、自己免疫疾患(抗原抗体反応)により膵臓内のインスリンを作り出す組織であるランゲルハンス氏島が破壊されてしまうことにあります(この他の原因によることもあるようですが、詳細についてはまだ分からないことが多いようです)。

そのため、生涯インスリン注射を必要とすることがほとんどで、大変厄介な病気だといえます。

若年性糖尿病に限らず、糖尿病は依然として良くわかっていないことの多い病気ですが、予防のためにも治療のためにも患者の知識、意識が重要と言われています。

今では糖尿病に関する基礎知識を紹介している本やサイトは簡単に見つけられるので、ぜひ一度そういったものを読んでみてください。

専門的な書物としては『糖尿病の発症と予防』(著:小坂樹徳)などがあります。


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